――暫く後。
「ところで、ドッペルゲンガーっていう概念がどこぞにあると思うんだけど」
「まさに、その概念がある世界だが」
「死んじゃったりしないわよね、その子」
「えっ、それ洒落にならなくない?」
「まぁ、さっぱり冗談にならないわよね、兄さんの場合」
「……ブライアお前、いつの間に来たんだ」
「ホワイティスに誘われまして今さっき。ね?」
「ええ、ブライアが“カリスの様子がおかしい”と言うものですから、じゃあきっとキリスの所にいるでしょうし、一緒にお茶会にいきましょう、と」
「そういうのって、言わないお約束じゃないの?!」
「だって、そんな約束、した覚えないですもの」
「いやいや、そこは暗黙の了解という奴が……」
「……そんなにおかしかったのか」
「何ぼーっとしてんのよ!ほら、ほら兄さん!」
「――心配、してくれて、ありがとう?」
「なんで疑問系なんだよー!」
「ところで、サフィは?」
「今日は忙しいんだってさ!」
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